【お酒の失敗談】カラオケスナックに集うスタアたち(飲み屋珍獣観察記)⑤

スポンサーリンク

私が通うカラオケスナックには面白い人(とんちんかんな人)たちがたくさんやってきます。そしてやってくるほとんどのお客さんは私の知り合いであるチーママを目当てにやってきます。私はそのとんちんかんぶりや、愛憎うごめく人間模様(笑)を見て楽しんでいます。私の目にかかった人のおかしな言動を紹介していきたいと思います。これを読んで皆さんの自己肯定感が少しでも高まるとうれしいです。

ということで珍獣観察記Vol.5です。

スポンサーリンク

カラオケスナックのスタア(珍獣)たちの観察記

常連を目指す悲しきガッチャマン

たまにいませんか?突然カラオケで『ガッチャマン』や『北斗の拳』を大声で歌う人。あれ、面白いですか?私は全く面白いと思えませんがとりあえず盛り上がるフリはします。みんなそう思っているんじゃないかと勝手に思っています笑。

さて、長身でダンディな風貌の紳士は私が一人でカウンターで飲んでいるときにやってきた。初めての方ぽかったので、私はいい人を装ってお話しに付き合った。定年退職後、単身赴任で嘱託として働いているとのことで60歳を少し越えたとのこと。「お店の常連になることに憧れているんだ」と初めて入った店で言う面白い性格の人だなと思った。

ママがカラオケを進めると、待ってましたとばかりに『ガッチャマン』を入れたんですね。そしてオペラ歌手のように声を張り、震わせ、「だ~れだっ、だ~れだっ、だ~れだ~~~~~~」「し~ろ~い~つ~~~~~ばさ~~~~の~~~~、ガッチャマ~~~ン」と恥ずかしげもなく歌うのです。

こんな見た目ダンディなのにもったいない・・・心の中でそう思いました。

まぁカラオケなんて自己満足ですから好きなものを歌えばいいけど、こういうの歌う人ってそれがウケていると思うから歌うんですよね。聞いている方はつまらなかったです。でもいい人そうなので私は好きだなと思いました。

それから彼は毎日に近い頻度で来てくれるようになりました。来店し酔ってくるといつも『ガッチャマン』を歌います。そしてそのうち会社の同僚や後輩を連れてくるようになりました。そのときもやはり『ガッチャマン』を歌います。会社の同僚や後輩たちは本人に聞こえないように「また歌ってるね・・」とやや失笑していました。

そしてある日、ガッチャマンさん抜きで会社の同僚や後輩たちが店に来たんです。楽しく飲んで騒いで帰るときに、「〇〇さん(ガッチャマン)には来たこと内緒にしておいてくださいね」と言い残して帰りました。

え、内緒なんだ・・・と思いましたが、いつでもどこでもガッチャマンを歌ってしまう人だから仕方がないのかもと思った次第。でも私がガッチャマンさんに優しくしようと思った瞬間でした。切なすぎるわ。

正社員登用を目指す彼の上からすぎる目線

30代前半の彼はロン毛をなびかせた少し物静かな男だ。静かに飲むことを好むようで、たまに一人で来ては誰とも会話をせずに、店が騒がしくなってくると帰っていく。たまたま隣になったときにいろいろと話しを聞いてやると、気持ちよくなれたのかそれ以来私を見つけると隣に来るようになった。

彼は九州出身だそうだ。最初に地元で就職したが馴染めずに辞めて、こちら(関東)に来たとのこと。今は工場の派遣社員として頑張っているそうだ。その会社では以前、派遣社員から社員へ登用された方が何人かいたそうで、彼もそれを目指しているとのことだった。

私を慕ってくるので嫌いじゃないのですが、彼は頑固すぎるところがあるんです。チーママや私が何かをアドバイスしても、全く聞きません。持論を曲げないのです。そういうところがあるから職場に適応できないのではと心配していました。人の話しを聞かないヤツです笑。

そんな彼があるとき後輩を連れてきた。後輩といっても彼と同様に中途で派遣社員として採用された人で彼よりもだいぶ年上(私と同じアラフィフ)。年上の後輩に彼はとても偉そうに話しをしていました。年上の先輩に向かって「〇〇さんも能力あると思いますよ」「やればできる人だと思いますよ」とかなり上から目線なんです。

そして極めつけは「〇〇さんも頑張れば正社員になれますよ!」と。それって派遣社員から正社員になった人が経験を踏まえて言うか、人事の人が言うにはまだいいですけど、同じ立場のおまえが何を言うか・・・ってなりますよね。

ちなみに言われたその先輩は「はい、はい。ありがとうございます」と適当に流していましたね。その先輩とも話しをしたら、自分で事業をやっていたけど失敗し、目先の食いぶちとして派遣社員をしているだけだと教えてくれました。だから長居するつもりもなく、この会社の正社員になんてなるつもりもないんです。

自信を持つことは大切ですが、状況を冷静に把握できない自信は自分をバカに見せてしまいます。気をつかましょう。

(誤解がないように念のため補足しますが派遣社員の扱いを馬鹿にした記事ではありません。私は正社員でも派遣社員でもバイトでも経営者でもランサーでも個人の自由でいいと思うのですが、派遣社員から正社員への登用を目指している人の言動としてはおかしいなという話しです)

珍獣に出禁にされた珍獣の上司もまた珍獣だった件

元ヤクザだと自分で公言しているおっさんがやっている飲み屋さんがある。声がでかく自己主張強すぎな感じの珍獣です。自分では『地元の顔』だと思い込んでいるが他の飲み屋の若めのマスターに言わせると『街の嫌われ者』だそうだ笑。まぁ飲み屋でいざこざが起きると仲裁に入ったりしているようだが、そもそもこの珍獣とかかわりがあるような輩が行くような店にいかなければ、巻き込まれることもないか。

この『街の嫌われ者』とこのシリーズ第一話で書いた珍獣『押しつけがましい自称モノマネ名人』はいろいろな飲み屋で鉢合わせしている。『自称モノマネ名人』はとんちんかんなので『街の嫌われ者』が客としてスナックで楽しく女の子と話しをしているのに、自分が割って入って女の子と話しをして怒鳴られたり、首根っこをつかまれて外に出されたりしていた。

そんなある日『街の嫌わら者』は自分の店に客として来た『自称モノマネ名人』を出入り禁止にしたんです。空いているのに「あーーだめだよ。もう入れないから」と。結局『自称モノマネ名人』はなぜ出入り禁止にされたのか知ることはなかった・・・笑(正解は単に嫌われただけね)

実は『自称モノマネ名人』の上司がスナックによく来るのです。この上司は洋楽のロック好きで顔をくしゃくしゃにしてよく洋楽を歌っている。彼は『自称モノマネ名人』と同じ会社であることが恥ずかしいとよく言っており、人が気持ちよく話ししている女の子に割り込んで『街の嫌われ者』に嫌われたそいつの店を出禁になったことを知り「あいつ(自称モノマネ名人)はやっぱり駄目だなぁ。自業自得だ」と言っていた。

ある日『街の嫌われ者』がキャバクラの女の子を3人連れてスナックにやってきてボックスに案内された。夜の蝶たちはきらびやかできれいな子たちでした(笑)。すると『自称モノマネ名人』の上司は、座っていたカウンターを背にして後ろのボックスの方に完全に向いて、その女の子たちに話しかけたり、完全にそっちを向いてだれも知らないような洋楽ロックを熱唱したりした。

おいおい、『自称モノマネ名人』と同じじゃんよ。。。と私は思いながらきれいな女性に向かって気持ちよさそうにクシャクシャの顔で歌う珍獣を見物しながら微笑んでいました。最初はおとなしくしていた『街の嫌われ者』ですが、最後にはその上司に向かって『こっち向くんじゃねー!あいつ(自称物モノマネ名人)と同じじゃねーか』とキレていました笑。『自称モノマネ名人』もその上司も全く同じことをしてしまう珍獣でした。

大丈夫なのかな、この会社・・・

ついにここにも出禁常習犯現る

入口の扉が開いた。母親かなと思うような老婆を連れた四、五十代の帽子をかぶった男が入ってきた。カウンターに勝手に座ったので何度か来ているお客さんかなと私は思った。私はたまたま隣になった他のお客さんと話しをしていたのですが、その帽子男はちょいちょいこちらに「うぇーい」とか言いながら乾杯の仕草をしてきた。一応その都度グラスを持ち上げ乾杯のフリをして返していた。

しばらくすると、帽子男はいろんな客を手招きし自分のところに呼んで話しをしたり、談笑したりしていた。そのうち私の方をみて私にも手招きをし始めました。ずっと手招きしているんです。どうやらこいつは誰彼構わず手招きして自分のところに呼びつけていたみたいです。私はちょっとイラっとしたので逆に手招きをし返しました。帽子男は「ちょっときて!」と声も出し始めました。私は思わず「お前が来い!!」と言い放ちました。なぜ見ず知らずのオッサンに手招きで呼ばれなきゃならんのでしょう。用があるなら自分から行くのがマナーでしょう。

帽子男は諦めたのかこちらに歩いてきました。そして「お前が来いっていうけどさ、何歳なの?」と聞いてきました。50歳だと言うと、「俺は55歳。俺のが年上なのにお前とか来いとか言うの?」と絡んできました。「あなたのことは知らないし、年も興味ないから」というとバツが悪くなったのか一緒に歌おうと言って自分の席に戻っていった。

ママが私にそっと言いいました。「一緒に歌なんて歌わなくていいから。調子づかせないで。あいつこの辺あちこちで出入り禁止になってるヤバいやつだから。他の店の人たちが言っていた。名前聞いて思い出した」と。

その後、しばらく飲んで老婆を連れて帰りましたが、その老婆はお酒が飲めずお茶を飲んでいました。母親ですか?と誰かが聞くとただの従業員だとのこと。帽子男は何か仕事をやっていて、その従業員である老婆を足がわりに使っていたのです。飲み屋にも飲み屋の客にも、会社の従業員にも迷惑な男でした。きっと私の行きつけのこのスナックにまた来るようなことがあっても、すぐに出禁になることでしょう・・・。

いい飲み方したいものですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました