WBC日本代表(侍ジャパン)のラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)が披露し、日本侍ジャパンに浸透したペッパーミルパフォーマンス。その後高校野球でやる選手が現れ、高校生らしくない、相手エラーでやるのは失礼、など議論を巻き起こしました。そんな議論を吹き飛ばすようなカッコよさを落合選手に見つけた。
三冠王を3度とったレジェンド落合はガッツポーズしない
落合博満選手は3度も三冠王をとっている。長嶋、王など派手さというか華はないのかもしれないが、ものすごい選手である。そして野球への取り組み姿勢はとにかく真面目な大スター、レジェンドだ。そして、ホームランを打ってもガッツポーズをしないことでも有名だ。
優勝請負人として40歳でジャイアンツへの移籍と苦悩
その力を誰もが認めている落合選手は優勝請負人として40歳で長嶋ジャイアンツに乞われ移籍する。そこで主軸として試合に出るが、年齢もあるのか不調に悩む。優勝を争いをしていたある試合。1点差で負けているがランナー一塁で落合に打席が回る。
誰もがダメだと思う中での一発で小さくガッツポーズ
このときの解説は元ジャイアンツの江川だった。江川は不調にあえぐ落合に対し、このスイングでは打てないでしょう。四球でランナーを進めた方がジャイアンツにとっていいだろう。と言うような感じのことを発言していた。江川がここまで言うのだから、周りの誰もがそう思っていただろう。
しかし、落合はそこで落合らしい高いアーチを描く打球のホームランを放ったのである。どれだけうれしかったろう。一塁ベースを回ったあたりで小さくだがガッツポーズをしていた。
ヒーローインタビューでの言葉
試合はジャイアンツが勝利し、落合がヒーローインタビューを受けていた。そこで「ガッツポーズをしていましたね」と言われると、「いえ、ガッツポーズはしませんよ。ピッチャーに失礼ですから」とあっさりと答えたんです。本当に苦悩に満ちた中での一発で無意識に出てしまったのでしょう。
この一言に現れていますが、落合選手がガッツポーズをしないのは、相手への「礼」を重んじているからだということがはっきりわかりますね。まさに武士、侍だなと感じ入りました。
パフォーマンスはあってもなくても様々なスタイルがあってよい
私はパフォーマンスをしてもしなくてもいいと思います。選手がそれぞれの考えでやればいいと思います。それを周りの人たちが、さまざまに評価することも自由だと思います。
それが高校生だって同じことです。やりたければやればよい。礼を重んじて控えるならそれでもいい。だけど、落合選手のこの一言を聞いて、WBCや高校野球で行われたペッパーミルパフォーマンスはちょっとくだらないなと感じてしまいました。
自由です。楽しいし盛り上がるからいいのではとも思います。しかし私は落合選手のこの言葉、何十年と活躍してきた選手のずしりとした一言がとてもかっこよく感じました。
(【センバツ高校野球】ペッパーミルパフォーマンスを審判が注意 賛否両論 東北高校監督ダメな理由を問う 高野連もコメントしたこの問題を考える)
選手やチームのスタイルも楽しみのひとつ
このように、どのようなカラーのチームか、どのようなスタイルの選手なのかという点にも着目してスポーツ観戦すると、また違った観点で楽しめそうだなと思いました。さまざまなスタイルのチーム、選手が出てくると面白いですね!
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